お盆の小話

こんにちは。ようようの庭ブログです。

8月も終わりに近づいてまいりましたが、皆様いかがおすごしでしょうか。

 

ようようの庭では、8月は花蔵院様の施餓鬼法要がございました。

こちらお施餓鬼の様子です。

 

またお盆にはたくさんの方にお参りにお越しいただき

驚くような速さで一カ月が過ぎようとしております。

 

 

毎年この時期に必ず聞く「お盆」ですが、

正式には何日から何日までなのか、皆様ご存じでしたか？

お恥かしい話ですが私、実はまなかに入社するまで「なんとなく8月の半ばかな…」といった認識しかございませんでした。

 

一般的には8月13日～16日の4日間（8月盆）

東京をはじめとする一部地域では7月13日～16日の4日間（7月盆）

とされていますが、

そんな中、この府中含む多摩地域のお盆はまた少し特殊で、

7月31日～8月2日に行うところがございます。

 

というのも、昔、養蚕農家の多かったこの地域では、通常の東京盆（ 7月15日）の時期が大変忙しかったため、時期をずらしてお盆の行事を行っておりました。

その名残で、今でもご家庭や地域によってお盆の時期が異なるところが多いそうです。

府中だと是政の辺りが当てはまると聞きましたが、お住まいの方、いかがでしょうか？

 

 

また、お盆が7月と8月に分かれた理由も面白かったので、少しお話させていただきます。

 

旧暦から新暦に代わるまでは、お盆は全国どこの地域も7月の15日に行われていたそうです。

新暦の導入（改暦）が決定されたのが明治5年11月でしたが、実施はなんと同年の12月3日。決まってから半年も経たないうちに、明治5年12月2日の次の日が突然「明治6年1月1日」になったそうです。

現代に置き換えても、そんなことが起こったらきっと大混乱ではないでしょうか。

もちろん人々の生活は様々なところで混乱が起こり、お盆の時期についても少なからず影響を受けた結果が、今の日本のお盆となります。

 

今現在、東京や神奈川県、一部地方都市では新暦の7月盆が主流です。というのも、旧暦から新暦に切り替わった当時、東京やその周辺の地域、地方でも大きな都市は明治政府からの監視も厳しく、改変に対応せざるを得なかったのだとか。

そのため、新暦7月15日にお盆を行なう所が多いそうです。

 

また、北海道や東北、新潟県、長野県、関西地方など、全国多くの地域が8月盆になります。「月遅れ盆」とも呼ばれますが、現代で一番馴染みのあるお盆の期間ですね。新暦の採用当時、やはり昔からの慣習をすぐに切り替えるのが難しく、また監視の目も行き届かないような、都市部から離れた地域では旧暦の時期にお盆が行われ続けました。

その結果、旧暦7月15日に近い新暦8月15日をお盆とすることで落ち着いていったようです。

大きな混乱の中、それでもお盆の行事自体は無くなることなく今に続いている。

という所から、「昔から日本に暮らす人々のご供養の文化」がいかに大切にされてきたかを、うかがえる様な気がいたしますね。

 

 

ということで、今回はお盆についてのちょっとしたお話をさせていただきました。

最後までお付き合いいただきありがとうございます。

 

まだまだ暑い日が続きますので、皆様ご無理なさらずお過ごしください。

 

 

ようようの庭スタッフ